ロッテ佐々木投手の2試合連続完全試合よりも球数を優先した球団の育成方針を考察

佐々木投手が完全試合達成!

プロ野球でロッテの佐々木投手が、4月10日に史上16人目となる「完全試合」を達成しましたね!

完全試合とは、1人の先発投手が相手チームを無得点に抑えるだけでなく、無安打、無四死球、無失策で、1人の走者も塁に出さず完全に相手チームを封じ完投して勝った試合です。

プロ野球大好きな私としては、鳥肌ものです。

ノーヒットノーランというのもありますが、こちらはヒットを打たれず、無得点で勝つことです。

これもこれで凄いことなのですが、フォアボールや、エラーは許されるわけです。

完全試合は、エラーも許されないわけです。

もし、自分がその場にいたらと思うと、もうドキドキですよね。だって、自分がエラーしたら、完全試合はパーになっちゃうわけですからね。

で、やっぱり、完全試合達成後の選手のインタビューでは、野手の選手の方は「自分のところに飛んでくるな…」って思っていたって言っていましたね。

これはもう、紅白歌合戦で三山ひろしさんがギネスチャレンジで、このけん玉に参加している人と同じくらいドキドキしますね^^

佐々木投手がすごいのは、なんとその次の4月17日の試合でも完全試合になるんじゃ、、、といった投球をしたことです。

8回まで、完全試合ペースでした。

これは2試合連続完全試合達成か!と思ったところで、ロッテの井口監督は8回で交代させましたね。

井口監督のブレない育成方針

これには、賛否両論ありましたね。

「完全試合の最中に降板させるなんてありえない」「なんで投げさせないんだ」と。

完全試合だけでも偉業なのに、2試合連続達成したらこれはもう、偉業中の偉業で歴史を作りますからね。

だから、9回も投げてもらいたい、と思う気持ちもわかります。

でも、井口監督はブレませんでしたね。

佐々木投手は、高校3年の時に163キロをマークした逸材。4球団競合の末に獲得したロッテは、プロ1年目に一軍はおろか二軍でも登板させませんでした。佐々木投手の出力に現状の肉体では耐えられないと判断し、身体づくりに専念させたました。

この日も、100球以内と決めていたようで、8回で102球を投げていて、7回くらいから疲れも見えていたといいます。

偉業目前とはいえ、未来ある選手でありこれほどの逸材を預かる監督としては、未来を見据えての判断だったのでしょう。

私が大ファンのヤクルトスワローズにも、佐々木投手と同い年の奥川投手がいます。

スワローズの高津監督も、奥川投手の体がまだ出来上がっていないということで、2年目の昨年は中10日のローテーションを守って大事に育てました。

(通常先発は中6日で投げます)

ですから、シーズン終盤にはエースと言われるくらいに成長しました。

人材育成は育成方針を最初にしっかりと決めることが大事

職場における人材育成も同じですね。

入社した人材をどのように育て、どのような人材になって欲しいかを明確にし、育成計画を立て、その育成計画に基づいて育成していくことが大事です。

計画を立てす、行き当たりばったりにしていては、例えば先ほどの佐々木投手のような状況が起こった場合に、目の前の偉業を優先させるかもしれません。どちらが正解かは、現時点ではわからないかもしれませんが…。

入社間もない時に、本人のやりたい仕事をことばかりやっていて、人は育つでしょうか?

例えば、子どものころお菓子が好きだからって、親はお菓子ばかりは与えませんよね。

食事の前にはお菓子は与えない、とか、苦手な食べ物があっても、体に必要だからと思えばどうにかして工夫をして食べてもらいますよね。

何年後にこのような仕事ができるようになって欲しい、このような役割を担って欲しい、といった育成方針を立てて、その方針に基づき、育成目標が達成するためには、今何をしなければいけないのかを明確にすることが大切です。

目先のことに惑わされずブレずに、育成する立場の方は強い信念を持つことも必要です。

迷いもあったかもしれませんが、ブレずに、周りの意見に惑わされず、育成方針を貫いた井口監督を私は称えたいと思います。