センスメイキング理論とは?
早稲田大学大学院・ビジネススクール教授の入山章栄氏の著書『世界標準の経営理論(ダイヤモンド社)』の中に「センスメイキング理論」っていうのがあります。
以下に引用します。
センスメイキングはいまだ発展中で、その定義自体も多様だ。しかし筆者の理解では、その本質をよくとらえた日本語がある。それは「納得」であり、さらに平たく表現すれば「腹落ち」である。センスメイキング理論は、「腹落ち」の理論なのだ。より厳密には、「組織のメンバーや周囲のステークホルダーが事象の意味について納得(腹落ち)し、それを集約させるプロセスをとらえる理論」と考えて頂きたい
引用:「世界標準の経営理論」入山章栄氏著
とあります。
入山教授は、いまこそこのセンスメイキングが日本のビジネスのおいて決定的に重要と考えている、と仰っています。
人は、自分のフィルターを通して物事を見ます。
ですから、同じ環境にいても、目の前に起こった事象の捉え方は様々です。
ペットボトルに水が半分入っているときに、「もう半分しかない」「まだ、半分もある」と感じ方は違います。
コロナ禍の中、今はピンチ、と捉える人もいれば、チャンス!と捉える人がいるように、です。
入山教授は、「組織の存在意義は、解釈の多義性を減らし、足並みを揃えることにある」と書かれています。
人の解釈の多様化は、グローバル化によりますます進んでくることと思います。
そういった中で、リーダーに求められるのは、物事への「意味付け」だと思います。
つまり「ストーリー性」です。
ストーリー性を持って語っていますか?
組織の進むべき方向性や、やろうとしていることにどれだけ意味を持たせ、ストーリー性を持って語れるかです。
ソフトバンクの孫社長や、本田技研の創業者本田宗一郎氏も、事業立ち上げ当時は、皆がそんな夢みたいな話し、と
思っていたと思います。
最初は、何でも夢みたいなことから始まると思いませんか?
ユニクロの柳井さんにしても、最初っからここまで大きな事業になるとはだれも思っていなかったでしょう。
しかし、本人だけはその大きな夢を持ち、実現することを信じて、これまで事業やってこられたと思います。
是非、あなたも何かを実現しようと思ったときは、ストーリー性をもって語ってみませんか?
そのストーリーに納得し、腹落ちしてきっとその夢の実現のために、従業員が協力してくれると思います。きっと。