ヤクルトスワローズ最高勝率で優勝!!
2022年のプロ野球交流戦の全試合が6月12日に終了し、我らがヤクルトスワローズが歴代最高勝率で見事優勝しました!
まさかまさか、優勝するとは思っていませんでした!
6月11日(土)の試合では、地元熊本出身の村上宗隆選手が、逆転満塁ホームランを打って、優勝を決め「九州の空気はやっぱり美味しい!」と、地元に錦を飾ってくれました。
ファンもにわかに信じられないほど、強いチームに成長してくれました。
でも、最後まで気を抜かず、リーグ優勝を目指しペナントレースを戦って欲しいと思います。
福岡ソフトバンクホークスファンの温かい心に感謝
一方、相手チームの福岡ソフトバンクホークスに目を向けると、この3連戦で3勝すれば、交流戦優勝という期待のかかる試合でした。
それを、初戦を負けてしまいいきなり優勝の可能性は潰えてしまいました。
ファンが荒れたり、ヤクルトスワローズにヤジを飛ばしてみたりしても、何ら不思議ではありません。一生懸命応援していればそんなことがあっても仕方ないこと。
ですが、そういった雰囲気はなく、交流戦優勝を温かく称えてくれていました。
ヤクルトファンのYouTubeを見ると、現地観戦に行っていて隣のソフトバンクファンの方が「東京から応援に来たの。よかったね、おめでとう!」といった言葉を掛けてくれたそうです。
「福岡のファンの方って、ほんとに優しくていい人だなあ、と思ったって言っていました。
なんで、こんなふうにできるのかな…と考えたときに、これは常勝軍団の心の余裕か、と私は思いました。
福岡ソフトバンクホークスは、2020年に4年連続11度目の日本一になっています。
連覇するだけでも大変なことなので4年連続日本一とはそのすごさはどれほどのものか容易にわかります。
つまり勝ちなれているわけです。
ですから、自分たちが3戦3敗(昨年もヤクルトに3敗していますから2年連続なわけです。)しても、負けを潔く認め、相手の強さを称える心の余裕があるのではないかと私は思うのです。
現場の雰囲気が悪いのは心に余裕がないから?
「職場の雰囲気が悪い」「なんかギスギスしている」といったお悩みや、相談を頂くことがあります。
お話しを聞いてみると、なんだかいつもバタバタしている、社長も忙しくてイライラしてて、表情も険しい、ゆっくりと社員の話しを聞く余裕がないようです。
出口治朗氏(現立命館アジア太平洋大学学長、ライフネット生命創業者)の著書「座右の書『貞観政要』中国古典に学ぶ「世界最高のリーダー論」」にこのようなことが書かれています。
僕は『貞観政要』で述べられている「三鏡(銅の鏡、歴史の鏡、人の鏡)」を座右の銘の一つにしています。「三鏡」とは、リーダーは3つの鏡を持たなければいけない、という教えです。(中略)これら3つの鏡、つまり、今の自分の表情(状況)、歴史、第三者の厳しい意見を知ることがリーダーに不可欠である、ということです。
僕は、日本生命で働きはじめた時代から、現在に至るまで、リーダーのもっとも重要な役目は、「スタッフにとって、元気で、明るく、楽しい職場をつくろこと」だと考えています。
経営者や、上司にが心にゆとりがないと、どうしても表情や行動に出てしまいがちです。
それは、自然と従業員にも伝播してしまいます。
すると、従業員も心にゆとりがなくなってしまい、ギスギスしたり、仲間のミスを指摘したり、といったことが起こり、雰囲気も悪くなり、協力し合うような企業風土は醸成されなくなってしまいます。
同じプロ野球の交流戦最後の試合で、中日ドラゴンズの波留コーチが、試合中に選手たちに檄を飛ばしていました。
ここに至るまでの経緯を詳しくわからないし、選手たちとの関係性もわからないので、是非はおいとくとして、もし、これがコーチ自身に心のゆとりがなく、感情的に出てしまったものであれば、選手たちは委縮し、かえってプレーに悪影響を及ぼしかねません。
しかしながら、何かの意図があっての選手たちを今一度奮起させるものであったのならば、外野の我々が全否定するものでもないかもしれませんね。
心の余裕で人の行動は変わり組織も変わる
人は、合理的に選択し行動していると思っても、多くは感情で動き、あとで合理的な理由を無理くりつけてしまうことがあります。
先ほどのソフトバンクホークスの場合を上げれば、交流戦優勝は初めてもしくは数十年ぶりといったチームであれば、優勝を逃したことに腹を立て、ヤクルトスワローズの優勝を称えることは出来ず、罵声の一つも浴びせたくなるでしょう。
しかし、ソフトバンクのファンは温かく祝福をしていました。(もちろん、中にはそうでなかった人もいると思います。)
やはり、他者とのコミュニケーションをとって、良好な人間関係を構築するためには、相手の想いや立場を理解することはとても重要です。
その相手の立場を想い理解するためには、自分の心にゆとりがなければできません。
職場で、従業員のその心の余裕を作るのは、先ほど出口氏が仰っていたように経営者や上司の役割ではないでしょうか。
そうすることで、従業員間のコミュニケーションも取れて、従業員間の関係性もよくなれば、生産性も上がり、そして企業の成長発展にもつながります。
もし、職場の雰囲気が良くない、と感じたら、一度自分を振り返ってみて、これまでより少しでもいいので「心の余裕」を意識してみてはいかがでしょうか?