社員がすぐに辞めないための、面接でやってはいけないこと

  • 2022年1月17日
  • 2022年1月19日
  • 採用

好きな人がいたら、自分の良いところばかり見せたくなりますよね?

または、あなたに好意を持っている人がいたら、あなたに良いところばかり見せてくる。

で、付き合ってみると「えっ…こんな人だったの。」ってあまりのギャップに幻滅して、付き合ってまもなく分かれてしまう。

なんてことありますよね。

これって、企業で採用するときにも同じようなことやっていませんか?

 

会社のマイナス面も伝えていますか?

会社の求人に応募してきたAさん。

受け答えもハキハキしていて、必要なスキルも持っていて、やる気も感じられる、是非うちの会社に来てもらいたい、と面接官のあなたは思いました。

その面接では、辞退されたくないから働く上での良いところばかり話しました。

待遇や条件面も合って、無事に採用になりました。

入社日になりました。数日の勤務をしたところで、そのAさんから「ちょっといいですか…」と表情もなんだか暗い。

経営者や管理職からすると、この「ちょっといいですか…」ほど「ドキっ」ってすることないですよね。

その直感は当たってしまって、「すみませんが退職させてください。」

やっぱり…あなたは相当がっかりですよね。

退職理由を聞いても「自分では役に立てそうにないです。」といった建前的な返答です。

Aさんの同僚に聞いてみると、どうも残業時間が多く、定時に帰れる日が無いのが退職の理由だったようです。

そこで、面接官のあなたは思い返しました。

求人票には月の残業時間は10時間程度と記載していました。前はそうだったかもしれないけど、最近は残業が増えていましたが、あなたはそのままにしていました。

でも、実際は毎日1時間くらいの残業をしていたので、月20時間くらいの残業時間がありました。

これまでも、同じような理由で退職している人がいました。

Aさんとしては、『求人内容と違う…』と思ったことでしょう。

また、同僚に聞くと、これが通常みたいな話し聞いて、なおさら思っていたのと違う、となって退職に繋がったようです。

働く上でのデメリットも正直には話そう

こんなことって結構あります。

また、有給休暇がとりづらい職場で、付与されている有給休暇をほとんど使えない、といったことも退職理由に繋がることがあります。

つまり、実際に入社したらわかることなので、働く側からすると少し不利になるようなことでも、面接のときにちゃんと話しておきましょう。

事例その1 残業が多い(改善の見通しがある場合)

例えば残業が多いのが実態の時、それは一時的なもので、改善に向けて取り組んでいるんだったら、

今は人手不足で残業が多いが今人を増やしているところだから、しばらくは頑張って欲しい

今、デジタル化を進めているので、ここ数ヶ月は残業が多いかもしれないけど、改善する方向で取り組んでいます

といった改善へ取り組んでいることを伝え、ずっと続くわけではないことを説明しましょう。

事例その2 残業が多い(業種的にやむを得ない場合)

業種的に残業が発生してしまうのは致し方ない場合には、正直にそのことを伝えましょう。

飲食店だったりすると、楽しそうにおしゃべりしていらっしゃるのを割って入って時間ですから帰ってくださいと言ったことは言いづらく、どうしても時間が長くなってしまいます。

クリニックだったりすると、患者様の治療が長引いたり、受付ギリギリにいらっしゃたりすると、長引いてしまったりします。

そんな働き方がいやだったら、どんなに欲しい人材だったとしても、中続きはしませんから、諦めましょう。

そういった働き方でも構わない人、むしろ働くのが好きな人や、事情を話して理解した上で入社してもらいましょう。

正直者は得をする

冒頭に書いた人と人の関係もそうですが、取り繕っても結局はバレます。

もし、同じあなたの欠点であっても最初に正直に言うのと、後でバレてしまうのとではあなたに対する印象はまるっきり違います。正直な人だな、と好感さえ持ってくれるかもしれません。

ですから、採用面接では求職者から質問が無かったとしても、労働者にとっては不利と思える内容や、これまで退職に繋がった労働条件や、仕事をする上でのきつそうなところとかは、正直に話し、背景やそれが必要な理由などを話しましょう。

どうせ、スグに実態はわかります。

その上で、そういった条件に承知して入社すれば、簡単にはやめないでしょう。

会社の良い面だけでなく、良くない面も話して、定着率をアップしましょう!