限度額適用認定証って何?
けがや病気などで、医療機関等の窓口での支払いが高額な負担となった場合に、あとから申請すると、自己負担限度額を超えた額が払い戻される「高額療養費制度」があります。
あとから戻ってくるといっても、一度に高額な費用を支払うのって大変ですよね。
あとから戻ってくるのではなく、先に手続きをしておくことで自己負担限度額までの負担で済む方法があります。
それが、「限度額適用認定」です。
あらかじめ「限度額適用認定証」の交付を受けて、医療機関の窓口に「限度額適用認定証」提示れば、医療機関ごとにひと月の支払額が自己負担限度額までで済みます。これは助かりますよね。
※食事代や保険適用とならない費用(差額ベッド代など)は別途支払いが必要ですので注意しましょう。
自己負担限度額については、標準報酬月額(所得の額です)と年齢によって違っています。
自己負担限度額の詳細は、以下の協会けんぽのサイトからご覧いただけます。
限度額適用認定の手続き方法
今回は、協会けんぽの例で解説します。
① 限度額適用認定申請書を協会けんぽの各都道府県支部へ提出します。
② 限度額適用認定証を交付します。(発行までの目安・・・1週間程度) ③ 医療機関の窓口で限度額適用認定証を提示します。 ④ 同一医療機関のひと月の支払額が自己負担限度額までとなります。 |
以前は、協会けんぽの窓口で申請された場合は、窓口交付をしてくれていました。
ですが、今は窓口での交付は行っていませんので、郵送での手続きが良さそうです。
窓口に行っても、結局後日郵送となりますので、行くだけ時間と労力が無駄になってしまいます。
早めに郵送での申請をしましょう。
ポイント! 70歳以上75歳未満の方の場合
〇70歳以上の方のうち、所得区分が現役並みⅠ、現役並みⅡの方は、健康保険証、高齢受給者証、限度額適用認定証の3点を医療機関窓口に提示することで自己負担限度額までの支払いとなります。
〇所得区分が一般、現役並みⅢの方は、限度額適用認定証は発行されず、健康保険証、高齢受給者証を医療機関窓口に提示することで自己負担限度額までの支払いとなります。手続きしなくても、自己負担限度額までの支払いでいいですよ~、ってことです。
国民健康保険も「限度額適用認定」ってあるの?
国民健康保険も同じく「限度額適用認定」の制度はあります。
国民健康保険については、お住いの市町村で手続きをします。
手続き方法などの詳細は、お住いの市町村に問い合わせの上、手続きしましょう。
※健康保険組合も限度額適用認定の制度はありますので、こちらはお勤めの会社を通じ確認してくださいね。
限度額適用認定証には有効期限があります。
限度額適用認定証には有効期限があります。
有効期間が切れてしまうと、自己負担額を超えて全額支払うことになります。
ですから、高額の費用が掛かる治療が長引きそうなときは、有効期限が過ぎる前に手続きをして、期限切れにならないように注意しましょう。
まとめ
少子高齢化で、保険料の負担は年々上がっている傾向になりますが、とはいえ、日本の公的医療保険制度って、国民に優しい制度になっています。
アメリカには全国民をカバーする公的な医療保険制度はないので、民間保険でカバーするしかありません。
制度の仕組みを知らずにいると、自身の負担が増えて、しんどくなることがあります。
制度の仕組みをよく知っておいて、活用できるものは活用して、できるだけ自己の負担を軽減するようにするといいですね。