「これ、こうやってやってね」
「いや、もっとこうしてくれ」
部下に対しては、細かい指示が育成に役立つこともあります。
でも、同じやり方で組織全体を動かそうとすると、なぜかうまくいかない…。
実はそこに、組織マネジメントの落とし穴があります。
事例:社長の言葉が「伝言ゲーム」に
ある社長が「お客様対応はスピード第一!必ず即日で返答を」と指示しました。
ところが現場では…
課長「急げば内容は多少粗くてもいい」
係長「“丁寧さは二の次”ってことだな」
社員「じゃあ確認しなくても返していいのか?」
結果、クレームが増えてしまったのです。
これが「伝言ゲーム」の怖さ。細かいニュアンスは途中でどんどん変わります。
骨太な方針を掲げよう
じゃあどうすればいいのか?
答えはシンプルで明快な「骨太な方針」を打ち出すことです。
たとえば――
* 「お客様に信頼される対応を最優先に」
* 「安全第一で作業する」
* 「納期を必ず守る」
このような“ブレない旗印”を示すと、社員は迷わず動けるようになります。
管理職の役割がカギ
もちろん「どうやるか」を決めるのは現場のプロである管理職の役割です。
経営者が細部まで口を出すと、現場は混乱し、社員定着どころか離職リスクが高まります。
トップは“旗を立てる”。
管理職は“道をつくる”。
この分担ができている組織ほど、働きやすくて強い会社になります。
もちろん「どうやるか」を決めるのは現場のプロである管理職の役割です。
経営者が細部まで口を出すと、現場は混乱し、社員定着どころか離職リスクが高まります。
管理職が経営者の方針を“現場で実行できる形”に具体化してくれることで、社員は迷わず行動でき、安心感を持って働けます。
まとめ
組織を動かすには、細かい指示よりも「骨太な方針」が大切。
シンプルで明快なメッセージが、社員定着や働きやすい職場づくりにつながります。
経営者が示すべきは「旗の位置」、つまり進むべき方向です。
その旗をもとに管理職が現場に合った“道”を描き、社員が安心して歩ける環境を整える。
この役割分担ができている組織ほど、強いチームワークと高い成果を生み出します。
結果として、社員が長く働きたいと思える「辞めない職場」が実現し、経営の安定や成長にも直結するのです。
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