いらっしゃった方を玄関でお出迎え
私は以前病院に勤務していたことがあります。
その病院は、とても従業員を大事にする病院だったことは、以前ブログに書きました。
もちろん、そういう従業員を大事にする病院ですから、患者様に対してもとても心のこもった接し方をしていました。
例えば、患者様の入院時には、担当病棟の看護師長はじめ看護師や看護助手の数人でお出迎えをしていました。
退院の時も複数人で玄関までお見送りをしていました。
私はその病院に長年勤務していましたので、それは当たり前だと思っていました。
ところが、ある日家族が入院することになって初めて入院する側の立場になりました。
すると、入院時のお出迎えもなければ、退院時のお見送りもなかった時に初めて、あれは当たり前のことではなかったんだ、と知りました。
他の病院でも、やはり同じようなお出迎えや、お見送りというものはありませんでした。
会計を済ませると、自宅に変える準備が整えたら病室を出て行って、病棟を出ていく。
ナースステーションの看護師さんは日常のことだから、特に帰る私たちを見て、気にする様子もなく、仕事に追われていらっしゃいました。
なんとも淋しい気持ちで病院を後にしました。
どうも、これが当たり前のようなのです。
私がいた病院の方が珍しかったのです。
で、こんな時よく耳にするのが「お出迎えとか、お見送りとかしないよ。だってそれが普通でしょ。」
といった言葉です。
やらない人が多いから「普通」??
やらない人が多いから普通、というときの基準は何でしょうか?
他の病院ですよね?
他の病院がやっていないんだから、うちもやらない。なんでそんなことしなくちゃいけないの?と言わんばかり。
それって、ビジネスの世界でも多いように思います。
でも、先ほどの病院を事例に挙げると、患者様からすると、どちらが嬉しいでしょうか?
やっぱり、玄関で待ってくれていて、荷物など持ってくれたり、病室まで案内してもらった方が嬉しいですよね。
入院ってただでさえ心細いわけですから。
むしろ、他がやっていないからこそ、やる価値がありますよね。
誰でもやっているんだったら、それはサービスを受ける側からしたら、もう当たり前になっていて他との「差別化」は無くなっていますからね。
では、採用面接ではどうでしょうか?
求職者を玄関でお迎えする会社がどれくらいあるのでしょうか?
おそらく、出迎えをしていない会社が多いと思います。
それはなぜでしょうか?雇う側が、お迎えするって、なんか立場が違う、とかそこまでしなくても、とか思いますか?
そういった、これまでの常識を変えてみてはいかがでしょうか?
面接官が、玄関で待っていてくれたら、求職者は恐縮はしたとしても、嬉しくない人はいないのではないでしょうか?
あなたの会社にきっと好感を持ってくれるはずです。
求職者は仕事を探しているからとはいえ、あなたの会社に来るために時間と公共交通機関を使えばお金も使っているわけです。
まとめ
- 今やっていることって、本当に当たり前なのか?と当り前を疑ってみましょう。
- 他がやっていないからこそ先んじてやってみよう
そうすることによって、あなたの会社は「あの会社ってこんなことしてくれるんだよ」っていい評判が増えるかもしれません。
採用面接もおもてなしの心で対応すると、良い人材が採用できるかもしれませんよ。