サンクコストに固執すると、大損に繋がってしまう危険性

衝撃!アベノマスク配送料に10億円!?

大量の在庫となっていた「アベノマスク」を希望者に配布さる際の配送料がなんと!「10億円」との報道を聞いて、私は耳を疑いました。

すべて廃棄した場合の費用は6000万円程度だというではありませんか。

なぜ、こんなことになってしまったのでしょうか。

約8000万枚という大量の在庫が問題になっていたアベノマスクについて、政府が配布希望を募ったところ、37万件の応募があり、応募総数は2億8000万枚に達したという。その配送料が10億円に達するということです。

たしかに、モノは大切にしないといけないし、ムダにしてはいけません。

でも、結果的に、廃棄する費用の16倍もの税金を使ってしまってたのでは本末転倒です。

アベノマスクの製造にかかった費用はもう取り戻すことは出来ない費用でありサンクコスト(埋没費用)なのです。

自分もやってるサンクコストに未練が…

このサンクコストを諦めきれず、かえって無駄を作ってしまうことって、実は身の回りに多かったりします。

私も、昨年の春ころ、独立開業するにあたって、多くのものを断捨離しました。

長く使っていなかったバッグや、洋服など思い切って大量に断捨離しました。

それまでは、買った時高かったから、との思いから捨てきれずにいました。

もう、サイズも合わなかったり、時代遅れ感もあったりしてもう何年も使われていないもの、着ていないものが大量にあるわけです。

でも、もうその時にかかったお金はもう回収できないんですよね。

だから、「もったいない」と処分しきれず、タンスの肥やしにしていては、その使っていない不要なもののスペースに家賃を払っているようなものです。

ビジネスにあるサンクコスト効果とは

サンクコスト効果とは、過去に投資したもののすでに回収不可能であり、さらに投資を続けることは損失につながるにもかかわらず、さらに何かを行ったり、継続したりする心理効果を指します。

今回のアベノマスクの配送料もこのサンクコスト効果ではないでしょうか。

例えば、せっかくこれだけの費用をかけたのだから、と続けてしまって、さらに損失を大きくしてします。

投資の世界では「損切り」といって、これ以上損失を大きくしないために、一定の損を受け入れて売却するというものです。

どこで「やめる」かを決断するのかは、判断が難しいところではあります。

しかし、社会の情勢や世の中の動向を見極めて、アベノマスクのようなことにならないように損切りをする勇気もときには必要です。