なぜ、部下は言ったことができないのか?
部下に、指示だししたことが、なかなかできなかったり
時には、全く違うように受け取られていたり、したことはありませんか?
「もう、なんでこんなこともできないの?」
ってイライラしたりすることはありませんか?
皆さん、忘却曲線って知っていますか?
ドイツの心理学者である「ヘルマン・エビングハウス」が行った実験結果で、人は
- 20分後には42%を忘れ、
- 1時間後には56%忘れ
- 1日後には、なんともう74%も忘れてしまうそうです。
- 記憶してから1日で8割近くも忘れてしまうのです。
ですから、言ったじゃないか!と言っても忘れたり、正しく理解していなかったりするわけです。
無理もありませんね。
指示したことが達成できるポイント3つ
同じことを何度も言う
全体に浸透させたい会社のルールがあったとします。
朝礼で1回言って終わっていませんか?
これでは、徹底しませんね。だって、次の日にはもう8割近くを忘れているのですから。
だから、徹底するまで毎日毎日同じことを言うのです。
「またか…」と思う社員もいるでしょう。でも、そんなこと気にしてはいけません。
だって、忘れちゃっているのですから。
メモを取ってもらう
指示出しをするときは、必ずメモを持参してもらい、言ったことをメモしてもらいましょう。
先ほど、言った忘却曲線にもあるように、20分後には42%忘れています。
ですから、メモを取らずに記憶だけに頼ろうとすると、
もう自席に戻ったころには、半分近くを忘れてしまっているかもしれません。
社員に復唱してもらう
「○○さん、この事業に関し、○○、△△を調べて、□□部長と、△△課長に対して、いつまでに、~~のように報告書を作成して下さい」
といった、指示出しをしたとします。きっと社員からは「はい、わかりました。」
で、指示だししたあなたは、「理解したんだな」と思う。
ところが、結果はどうでしょう。指示した内容と異なる、報告書が出来ていたり、期限までに完成していなかったりします。
これは、誰が悪いのでしょうか?
あなたの伝え方ですか?ちゃんと理解できなかった社員ですか?
どちらも悪くないかもしれないし、どちらも悪いかもしれません。
でも、ここで大事なのは、どちらが悪いのかといった犯人探しではありません。
そんなことをしても、誰も得はしませんね。
人は、同じ言葉でも、違った解釈をするものです。
ですから、伝えたことを正しく理解できているか、「復唱」してもらうのです。
そうすると、意外と言葉に詰まったり、自分なりの解釈で言ったりします。
ここで、未然に解釈の違いを防ぐことができ、伝えたとおりの結果を出せます。
まとめ
上司の役割は、言って終わりではありません。
指示だししたこと、伝えたことが実行され、目的が達成できて、初めて役割を果たせたことになります。
3つのポイントを押さえると、無駄な時間を要することなく、上司の役割が達せられるはずです。
ぜひ、一度お試し下さい。