企業に問題や課題があるのは悪いことなのか?

なぜ、企業に問題が発生するの?

よく、うちにはいろいろと問題が多い、とか課題が多い、ということを聞きます。

そして、それに悩んでいる経営者の方も多く、なぜうちはこんなに問題があるんだ、とマイナスにとらえている経営者の方が多いように思います。

ですが、問題や、課題があることは悪いことでしょうか?

私は、必ずしもそうは思わないのです。

そもそも問題や課題とは何でしょうか?

問題とはいったい何?

経営コンサルタントの第一人者である一倉定氏の著書にはこのように書かれています。

問題とは、計画(標準)と現状との差である。

(中略)

問題というものは存在するものではなく、つくりだすものであり、生みだすものである。高い目標を設定した瞬間に、目標と現状との差が問題になってくるのである。現状に満足しているものに問題はない。向上しようとする意欲から問題が生み出される。高い目標や、高い標準を設定すればするほど、問題は大きくなるのだ。現状とのギャップが大きいからだ。

引用:『マネジメントへの挑戦』一倉定氏著

とあります。

ということは、高い目標がなければ、問題もないわけです。

つまり、成長していく企業は目標を高くしているから成長していくわけで、成長しない、現状維持であれば問題はないわけです。

こう考えると、問題があることは悪いことではなさそうですね。

例えば、担当者ごとに顧問先企業を担当しているとしましょう。

Aさんが担当しているときは、特段問題は発生していないという報告を上司は受けていました。

でも、担当替えでBさんが担当したら、顧問先企業のいろんな問題が見えてきた、ってことありませんか?

AさんからBさんに担当がが変わったタイミングで、たまたま問題が発生したのでしょうか?

そうではないですよね?

AさんとBさんでは、顧問先企業に対する目標(標準)の高さに違いがあったわけです。

目標の設定の仕方が大事

目標があるから、問題が出てくる、ということは目標がなければ、問題もないわけです。

では、目標を立てて企業経営をすることが必要になりますね。

これは、採用も同じです。採用計画を立てて採用活動を行っていくことが大切です。

でも、採用計画を立てずに、採用をしている企業が多いように思います。

採用計画とは、例えば3年後の事業計画を立て、そこにはどういった組織が必要で、その組織を作るためにはどういった人材が必要で、そこで必要な人材がわかったら、今の企業にその人材はいるのか、人材は足りているのか、人材がいない、人材が足りないとなれば、それが問題となるわけです。

そして、その問題を解決するための採用を行えば、問題解決につながりますよね。

この採用計画を立てずに採用を進めていくと、人が育たない、こんな人材がいるといいな、と問題が解決されないまま、欠員補充という形での採用を繰り返すことになります。

これでは、人は定着せず、育成もできず、求める組織作りはできません。

目標をしっかりと定めて、その目標と現状を比較して問題を明確にし、その問題を解決するための採用活動をしていくことをお勧めします。

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